表面処理について

表面処理
酸洗 溶接時の焼け色(酸化スケール)を除去する為に酸の槽に漬け酸化スケールを取り除きます。白色で光沢はありません。
バフ研磨 ステンレス材の一般的な表面処理で研磨材を使い、樹脂製のバフにより機械的に表面を磨きます。光沢のある表面になります。
電解研磨(EP) 強酸からなる槽の中に浸漬させ電気を流し素材表面を溶かし出す処理です。
油や異物が取り除かれ、もっともクリーンな表面状態になります。
(詳しくは電解研磨の項目をご覧下さい。)
テフロンコーティング ステンレス材で対応出来ない内容物に対してフッ素樹脂を表面にコーティングします。耐食、耐熱、耐摩耗性、非粘着、帯電防止など用途により選定致します。
色はグレー、グリーン、チョコレート、ホワイトがあります。

■酸洗

surface_datail01

■バフ研磨#400

surface_datail02

■電解研磨(EP)

surface_datail03

■テフロンコーティング

surface_datail04

電解研磨(EP)

バフ研磨では研磨材(油脂分)を用いて表面を削って研磨を行いますが電解研磨はステンレス表面に機械的な力を加えずに表面の研磨を行います。

電解研磨(EP)の効果

①脱脂(洗浄効果)
ステンレス表面に電気を流す事により表面を溶かし出すため、表面に付着している加工時の金属粉や油、またバフ研磨時のバフ研磨材(油脂分)も溶かし出されます。

②錆び難く表面改質(不動態化)
電解研磨はステンレス素材の鉄分(Fe)を優先的に溶かし出すために最表面のクロム(Cr)濃度が非常に高くなります。
また、最表面のクロムが酸素と化合し酸化クロム(CrO)の強固な皮膜を形成するために一種のコーティング状態となり錆び難くなります。

③滑らかな表面(洗浄性の向上)
バフ研磨などを行った後、電子顕微鏡で表面を観察するとギザギザに荒れた表面構造になっています。
電解研磨を行う事により、このギザギザになった部分を溶かし出し滑らかな表面に仕上がるため、異物などの付着が少なくなり洗浄性が向上します。

④金属イオンの溶けだしが少なくなります。
電解研磨を行い表面改質(不動態化)されたステンレス表面は金属イオンの溶け出しが少なくなります。
そのため、内容物への溶出を押さえる事が出来ます。
(※但し、ステンレス自体が腐食されるような内容物も有りますので耐薬品性」は営業担当までお問合わせ下さい。)

当社では、以上のような電解研磨による効果から、ステンレス製品の洗浄や内容物への影響で、お困りのお客様に電解研磨を推奨しております。詳しくは営業担当者にお問合わせ下さい。