SUS304Lとは-

SUS304Lは、ステンレス鋼の一種で、JIS規格ではSUS304Lと表記されます。SUS304とSUS304Lの主な違いは、炭素含有量です。SUS304は0.08%以下、SUS304Lは0.03%以下となっています。炭素含有量が低いことで、SUS304Lは鋭敏化を起こしにくくなっています。鋭敏化とは、ステンレス鋼が加熱されると、炭素がクロムと結合してクロム炭化物が発生し、クロムの濃度が低下することで腐食しやすくなる現象です。そのため、SUS304LはSUS304よりも、腐食性の厳しい環境に適しています。また、非常に絞り性がよく、深絞りを行うときによく用いる材質です。ただし、SUS304LはSUS304よりも高価です。

図1